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国立大学医学部に学士編入した医学生のブログ。

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【115回医師国家試験合格】編入生の医師国家試験戦略

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こんにちは。

このたび115回医師国家試験に合格したので、
勉強法や編入生が取るべき戦略についてお話したいと思います。

今年の医師国家試験はコロナの影響で6年生の臨床実習が少なくなり、
実質的に国家試験対策の時間が増え受験生のレベルが上がるとされていました。
しかし「受験生が取るべき戦略はどんなときでも変わらない」
と結論付けることができたのでお伝えしていきます。

 

 

成績公開

僕の成績を公開します。

必修 198/200点(160点以上で合格)
一般臨床 269/300点(209点以上で合格)

偏差値は予備校の採点結果によると、
必修、一般臨床ともおよそ65でした。
偏差値65だと上位6〜7%ほどです。

医学部で上位6〜7%だと、東大理3を始めとした旧帝の医学部に匹敵する順位です。
断言できますが、僕が一般入試でこれらの大学に合格する可能性は0に等しいです。
ではなぜ医学生の集大成である医師国家試験でこの成績が取れたのでしょうか。

 

一般入試との医師国家試験特徴の違い

それは一般入試と医師国家試験では求められる能力に大きな違いがあるからです。

一般入試では難しい数学や物理、化学の問題を解く必要があり、思考力や理系的センスが求められます。(暗記でゴリ押しする方法もありますが、上位の医学部に合格する人は特に理系科目に対する思考力や応用力がずば抜けていることが多いです。)

 

一方、医師国家試験では高度な思考力はほぼ求められません
圧倒的な暗記量を頻出事項から偏りなくこなす暗記力や自己管理能力、タスク管理能力が求められます。
論理的な思考力も必要ですが、受験数学と比べると要求されるレベルはかなり低いです。
勉強の方法が間違っていなければ誰でも合格することが可能です。

またこの医師国家試験の特徴は編入試験にも共通するものです。
(一部高度な理数系科目必要な大学はありますが僕は受験対象から省きました。)

つまり編入試験の段階で勉強法を身につければそれは医師国家試験に直結します。
ここに僕ら編入生の活路があります

 

編入受験生の戦略

では編入受験生は編入試験や医師国家試験にむけてどのように対策していくべきでしょうか?

それは僕がこのブログ全体でお伝えしていますが、端的に言うと

・みんなができる問題をしっかり取る。
・みんなができない問題は無視する。
・できる人とできない人がいる問題をできるだけ多く解く。

 以上に集約されます。
そのためにあれもこれも手を出さず、みんなが使うようなコア教材の完成度をひたすらに高めるのが効果的です。
意外にこれを実践するのは難しいようで、
国家試験合格率が大学受験の偏差値順にならない一つの原因となっていると思います。
(その他数学、物理などに類似した科目が無くこれらの科目で圧倒的な実力のある受験強者と競わなくていいことも理由に挙げられます。)

これらは、方法論さえしっかり体得すれば医師国家試験、編入試験のフィールドで彼らと遜色無く戦えることを示しています。

以下僕の試験対策に関する勉強法のリンクを載せておきます。

 

www.aratalog.com

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www.aratalog.com

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具体的な編入試験に向けた対策は包み隠さずnoteにまとめているので興味があればぜひご覧ください。
特に勉強法にnoteが一番の自信作なのですが、今回の医師国家試験の結果で内容が担保されたと思います。

note.com

 

 国家試験の勉強法

僕が医師国家試験に合格するために行った勉強法をお伝えします。
ここからの話は医師国家試験予備校など具体的な名前を出すので、
編入受験生の方は眺める程度でかまいません。

 

前提として定期試験対策をしっかりとするのが後々コスパがいいです。
CBTまでに着いた差はなかなか埋まりません。
それでは使った教材と時期を説明します。

 

メジャー科目

MECの臓器別講座

5年生から視聴し、5年生の夏頃に1周見終わりました。
その後は何度も復習し、僕の一番のコア教材となりました。
内容が絞られており、かつ重要ポイントは網羅されているので正直メジャーはこれだけで受かります。

QBの1周目問題

MEC後にQBの1周目問題のみを行い、
知らなかったことをMECの臓器別参考書に書き込んでいきました

多くの同期の学生はオンラインQBで全問周回するということをしていましたが、
僕はこの方法は必要ないと思っています。
理由としては、
・全問やると問題数が多すぎて合格に必要な知識に触れる頻度が減る
・QBは解説が細すぎるので、余計な知識に触れてしまい合格に必要なコア知識を失う危険がある。

以上から僕はQBは1周目問題のみを行い足りない知識をMECに書き込み、
そのMECを周回するという方法を選びました。結果的に正解だったと思っています。

マイナー科目

MECはメジャー科目の講義は素晴らしいのですが、マイナー科目は良いとは言えません。

そこで6年の4月からmedu4のマイナー講座を視聴しました。
medu4のマイナー講義は非常によくできており、何度も感動しました(笑)
マイナーのQBはやらずにmedu4のみで完結させました。

これもMECのメジャー同様何度も何度も復習し反復しました。

その他

公衆衛生

こちらも評判の良かったmedu4のみで完結させました。
知識がまとまっており、「これを覚えれば良い」という安心感がありました。
5年生の冬に受講し、こちらも何度も復習しました。

回数別

回数別対策に関しては回数別のQBを使って行いました。
これは直近の問題の周辺知識や改題が出題される可能性が高いため、
解説の詳しいQBを使いました。
5年生の冬から6年の春にかけて3年分解きました。

仕上げにmedu4のデータベース、必修QB

超直前期はMEC、medu4のコア教材とプラスしてmedu4データベースで5年分の過去問を解きました。
medu4データベースは解説が簡潔なため、さくさくと進めることができます。
これで直近に問われた知識を掘り起こすことで「やったけど忘れた」を防ぎます

また最後の詰に必修QBを行い、必修の穴埋めをしました。

やったけど必要なかったもの

・MECのマイナー講座→medu4が完全に上位互換でした。
・MECサマライズ、ラストメッセージ→講座の意義は素晴らしいと思いますが、講座のレベルが高いため合否を分ける講座とは思いませんでした。模試偏差値60あれば受講しても良いと思います。

編入試験、医師国家試験に対して間違った勉強法

自分が信頼できる講座の参考書を信じて、コア教材を作りその完成度を上げれば必ず合格できます。
しかし以下の間違った勉強法をしてしまうと落ちます。

・あれもこれも手を出して復習をおろそかにする。
→例えばQBで全問やって完璧にしようとしたり、色々な予備校の講義を視聴して、見るだけで満足していたりすると厳しいです。
コア教材の完成度が最も重要です。

・合格に必要ない知識まで覚えてしまう。
→これは本来良い事ですが、国家試験対策に限ると良くないです。
最終的には記憶量が平衡状態に達し、一つ覚えれば一つ忘れる状態となります。
その時に合格に必要ない知識があると邪魔になります。
予備校の参考書は合格に必要な知識の一番の指標となります。

・予備校の講座を考えなしにすべて視聴する。
→ビデオ講座は膨大な時間を必要とするため自分に不要な講座を見た場合、かなりの時間を浪費します。
その講座が自分に必要かどうか、内容を確認して判断しましょう。
僕はMECの必修講座はあまりに時間が長すぎるため、必修QBで十分と判断しみませんでした。

書いてみると本当に当たり前ですが、なかなか実行は難しいものです。
自分がいましている勉強が合格に直結しているかを確認しながら勉強を進めると良いです。

今から僕が国家試験を受けるならこうする!

①MECやmedu4、Qassist等でメジャー、マイナー、公衆衛生のコア教材を作る。
②回数別QBで過去3-5年分を解き、足りない知識をコア教材に書き込む。
③コア教材をひたすら周回し、覚え込む(最も大事)
④直前期に必修QBとmedu4データベースで過去問5年分解く。

これで合格できると思います。メジャーやマイナーのQBは、medu4データベースやMECサーチがある現在、価格的にも価値は低くなっていると思います。
また後期講座は合格には必須ではないです。
とにもかくにもコア教材!!

 

※ちょっと注意です。
以上はあくまで「医師国家試験合格を目標にした場合」の勉強法のため、
自己学習や興味での学習がすべて悪いわけでなく、むしろ「医学を学ぶという目標」に対しては国家試験対策よりも素晴らしいことです。

 

まとめ

・医学部一般入試と医師国家試験に必要な能力は全く違う。
・医師国家試験と医学部編入試験の対策は似ている。
・つまり医学部編入で身につけた勉強法は医師国家試験にも使える。
・とにかくコア教材の完成度を上げよう。